データベースエンジニアとは?
データベースエンジニアの仕事内容から
適性・役立つ資格・スキルまで徹底解説!
企業の情報資源を運用・管理するスペシャリスト
データベースエンジニアは、データベースの設計・構築、管理、運用までを担当します。設計・構築者は、システムに必要なデータを分析し、最適なデータベースを設計します。その後OracleやMySQLなどのDBMS(データベース管理システム)を用いて、データベースの構築を行います。
管理者は、構築したデータベースが性能を維持できるように、データを保存しているサーバーの最適化や効率化などのチューニングをします。運用者は、定期的なバックアップや障害時の復旧作業や、情報漏洩がないようデータへのアクセスを制御するなど、保守・運用業務も行います。最初はデータベースの保守・運用で経験を積み、その後、データベースの管理や構築に携わるようになります。また、データベースは、ORACLE MASTERなどの資格が重視されるので、資格は必須と言っても過言ではありません。
目次
データベースエンジニアの仕事内容
1.データベースの設計・開発
「Oracle」や「Microsoft SQL Server」というデータベース製品を使ってデータベースを設計・開発します。設計時にデータベースを構築するデータの種類や属性を分析した上で、負荷分析やセキュリティのレベル等を考慮します。データベースの設計では、「リレーショナルデータベース(RDB)」が主に用いられますが、プロジェクトによって適した方式を使い分けることもあり、データベースの知識が問われます。
2.データベースの管理
データベースが完成したら、サーバー上で適切に管理することが必要です。システムの運用中にアクセスが集中すると不具合が起きることもあります。データのアクセス速度や検索効率は、サーバーへの負荷によって低下することも多いため、定期的な管理が必要です。
3.データベースの運用
データベースの運用時には、トラブルが発生することもあります。日々多くのアクセスがあるため、時にはデータの改ざんや不正書き込み、情報漏洩が発生することもあります。データベースエンジニアは、それらのトラブルを防ぐために、しっかりとデータベースのセキュリティ設計を行います。また、データベースへのアクセス権の管理やデータのバックアップ等の業務を行うのも役割のひとつとなっています。
システムエンジニアとの違い
データベースエンジニアは、プログラマーやシステムエンジニアなどの実務経験があることが理想的です。この経験に加えて、OracleやMySQLなどのDBMS(データベース管理システム)に対する専門知識が必要です。昨今ではビッグデータなどの解析と言った、高速なデータ処理が必要で、そのためには最新のデータベースソフトを扱う必要があります。このように、データベースエンジニアは最新技術の習得に貪欲でなければなりません。
・関連する職業: システムエンジニア
データベースエンジニアの適性
物事を体系的・論理的に考えられる
データベースエンジニアの業務は、膨大な量のデータを整理することです。また、データベース稼働後を見据えて設計することが求められるため、物事を体系的・論理的に考えられる人が活躍できるでしょう。
几帳面なタイプ
データベースエンジニアには緻密な設計能力が求められます。設計時だけではなく、データベースを正常に稼働させるためには、設計に則して正確にシステムを作り上げる必要があります。また、情報セキュリティの観点からも、細部まで確認を怠らない几帳面な性格の人が向いています。
データベースエンジニアに役立つ資格・スキル
資格1.データベーススペシャリスト試験
「データベーススペシャリスト試験(DB)」は、IPA(情報処理推進機構)が主催する国家試験です。高品質なデータベースの企画・要件定義・開発・運用・保守といった幅広い知識が身に付きます。合格率は15%程度と難易度は高めですが、ビジネスに直結する資格として人気が高いです。
資格2.ORACLE MASTER
「ORACLE MASTER」は、日本オラクル社が主催する民間資格です。Oracle Databaseの管理スキルが問われ、合格すれば最新版のOracle DatabaseやSQLの知識・スキルがあることを証明できます。
Bronze・Silver・Gold・Platinumの4段階のレベルが設けられており、Silverは運用担当者レベル、Goldはデータベース管理者レベルとされています。多くの企業でも導入されている資格なので、就職の際にも有利になるでしょう。
資格3.基本情報技術者試験
「基本情報技術者試験(FE)」は、IPAが主催する国家試験です。ITエンジニアの登竜門とされ、基本的な知識からしっかり身に付けられます。情報戦略やシステムの設計・開発・運用についての基礎知識が学べるため、初心者にもおすすめです。
「応用情報技術者試験(AP)」、「データベーススペシャリスト試験」といった応用レベルの上級試験もあるため、一つずつレベルアップしていくのもよいでしょう。
スキル1.SQL言語
SQL言語はデータベース言語のひとつで、現在最も使われています。DBMS(データベース管理システム)上でデータやデータベースを制御する際に用いられ、業務には必須と言えるでしょう。ユーザーやシステムからの命令を受けてRDB(リレーショナルデータベース)にクエリ(問い合わせ)を行い、結果を返します。
・関連する講座: SQL講座(MySQL)
スキル2.Access
Accessは膨大な量のデータを扱う業務に向けた、Microsoft Officeシリーズのデータ管理システムソフトです。データベースの構築だけでなく、加工や分析、データベースアプリ作成といった便利な機能も搭載されています。
データベースの開発および構築はもちろんのこと、データの分析や加工、データベースアプリ作成など、データベース管理に関わる便利な機能が多数搭載されているのが特色です。
・関連する講座: Access基礎
データベースエンジニアの働き方
データベースエンジニアとしての働き方は、SIer(システムインテグレータ)やシステム開発企業に所属するか、派遣やフリーランスで働くかに分かれます。システム開発企業に所属しているエンジニア、派遣やフリーランスのエンジニアに関係なく、ビッグデータを取り扱う事業になるほど、データベースエンジニアの重要度は高まるため、現場も待遇もITエンジニアの中では良い方だと言えます。
データベースエンジニアのキャリアパス
データベースエンジニアとしてスキルを身につけ、その経験や実績を活かし、プロジェクトを管理するプロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーといったキャリアを目指すことができます。コンサルタントやマネジメントが好きでない場合は、さらにスキルを磨きスペシャリストを目指す人もいます。今のIT業界は多様化しているため、専門的な知識をもつスペシャリストは歓迎される傾向にあります。
データベースエンジニアの平均年収は
20代 | 約340万円 |
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30代 | 約500万円 | 40代 | 約550万円 |
データベースエンジニアは、経験やスキル、資格によって年収が変わる職種です。経験というのはDBのバックアップなどの運用作業を行っていたのか、DBのチューニング作業を行っていたのか、DBの論理設計や物理設計などをやっていたのか、などで異なります。資格は、ORCLE MASTER やデータベーススペシャリストの資格などがおすすめです。
山岸 勇さん
Programming<KENスクール新宿本校卒業生
先生と生徒の距離感が近く、楽しく学習できる所が自身にとって一番の魅力でした。
思っていた以上に1人に対して個別にしっかりと指導して頂け、不安をきちんと解消しながら受講を進めることが出来ました。