パンフレットなどの冊子を作成する時に使うアプリケーション「InDesign」。
Illustratorに似ているにもかかわらず、Illustratorとは違う操作感…何となく使用していると、苦手意識が生まれてしまう方も多いでしょう。InDesignを使いこなすには、まず、InDesignの設定の考え方を理解しなければなりません。
今回は、InDesignの設定方法についてご紹介します。ぜひ最後まで読んでくださいね。
2種類の設定方法の考え方
InDesignには、2種類の設定方法があります。
一つは「通常の設定」、もう一つは「デフォルト設定」です。
通常の設定
「通常の設定」は、開いているドキュメントや選択中のフレームやテキストに対して行う設定方法です。
フレームであれば、変更したい物を選択し、塗の色、線幅などを変更します。皆さんが普段から行っている操作方法です。
①[長方形ツール]で長方形を作成。
②[スウォッチパネル]で塗りの色を変更。
③新たに[長方形ツール]で長方形を作成すると、変更した色は継続反映されず、デフォルトの設定で作成される。
Illustratorであれば、この設定は継続され、次に作るものにも反映されますが、InDesignでは継続せず、次に新しいフレームを作成すると、変更前の塗の色、線幅で作成されます。この、Illustratorとは異なる挙動により、Illustratorに慣れている方は混乱してしまうのです。
デフォルト設定
もう一つの「デフォルト設定」は、変更するものを選択せずに行う設定方法です。言い換えれば、作成する物のデフォルト値(初期値)を設定する方法です。
①オブジェクトを選択していない状態で[楕円形ツール]を選択して塗りの色を確認(今回、塗りは[なし])。
②[楕円形ツール]のみが選択されている状態で塗りを変更。この変更が「デフォルト設定」となる
③[楕円形ツール]で楕円を作成し、塗りの色を確認。
④そのまま[スウォッチ]で塗りの色を変更。
⑤新たに楕円形を作成すると「デフォルト設定」の塗りの色で作成される。
図形だけではなく、書式にも使うことができます。「この後はフォントサイズ18ptのテキストフレームをたくさん作成したい」という時、テキストフレームやテキストなどを選択せず、文字パネルでフォントサイズを18ptに変更しておく事で、今後作成するフォントサイズの初期値を18ptに変更することができるのです。
この「デフォルト設定」が、IllustratorにはないInDesignの特徴です。ぜひ覚えておいてくださいね。
この考え方がInDesignのほぼすべてに
先ほどは色・線幅、書式などの設定を例に出しましたが、InDesignではこの2種類の考え方が、ほぼすべての物に適用されます。InDesignではドキュメントごとに設定が埋め込まれているため、新規ドキュメントを作成すると、変更した設定が適用されていない可能性があります。
今後自分の作業しやすい設定を行いたい場合は、ドキュメントをすべて閉じている状態で、環境設定を変更すると良いでしょう。
InDesignについて
InDesignは細かな設定を一つ一つ覚えることで、より正確な文字組みを行えるため、様々な操作を覚える必要があります。
KENスクールのInDesign講座は基礎の他にも上級もありますので、しっかりと学びたい方にはお薦めです。独学では習得できなかった、という方、ぜひKENスクールへお越しください!