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C++の紹介【中級者向け】

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一般的に難しいといわれているC++を紹介した記事です。
基本文法や変数、オブジェクトの概念を習得済みの中級者向けの記事です。
今回は、特に習得率の高そうなJavaに置き換えながら、C++でのオブジェクトの扱いについて、注意をしなければいけない点について解説します。

クラスの定義

まずはクラスの定義からです。このクラスを使って話を進めて行きます。

①Javaでのimportとpackageのようなものです。
②C++のクラス内の定義はデフォルトでprivateです。
③この記述以降はpublicになります。
④C++ではこのような書き方でメンバ関数(メソッド)を定義することはあまりしませんが、Javaの表記に近づけるためにこのような書き方をしています。

main関数

次に、main関数です。

①C++の場合はこの記述だけでオブジェクトが生成されます。
②オブジェクトm1のメンバ変数に10が代入されます。
③Javaではこのような記述をした場合、参照のコピーになりますが、C++ではオブジェクトの内容のコピーになります。
④③の代入の結果、m1,m2ともに10と表示されます。
⑤②と同じく、オブジェクトm1のメンバ変数に30を代入しています。
⑥m1は⑤の結果、30と表示されますが・・・
⑦m2は10と表示されます。これは、m1とm2が別のオブジェクトだからです。

ポインタ

Javaの参照のコピーのような動きにしたい場合はポインタを利用します。

①C++でのインスタンス化の記述方法はいくつかありますが、Javaに近い形にするならこのような形でしょうか。2つのオブジェクトを生成し、それぞれ、p1,p2で扱おうとしています。
②ポインタ変数からメンバ関数(メソッド)を呼び出す際はアロー演算子(->)を使います。
③ここでp2に代入されるのはp1のアドレス情報です。p2も①-aで生成したオブジェクトを扱えるようになりました。
④p1,p2ともに10と表示されます。
⑤p1から30をセットしています。
⑥p1,p2ともに30が表示されます。

これでめでたしめでたし・・・とはいきません。
①-bで生成したオブジェクトはどこへ行ってしまったのでしょうか?
Javaにはメモリの自動開放機能がありますが、C++にはありませんので、メモリ上に残ってしまいます。
今回は短いプログラムで、すぐに終了するので害はありませんが、たとえば24時間動き続けるシステムで、繰り返しこれをやってしまうとどうでしょう。メモリが開放されずにどんどん消費され、システムが停止してしまうかもしれません。

このあたりがC++は難しいと言われている原因の一つだと思います。
他にも、他言語では自動でやってくれることを、C++では自分で書かなければいけないことがあります。しかし、「自分で記述することができる」とも言い換えられます。
細かなメモリ管理をしなければいけないが、細かなメモリ管理をすることができる。C++とはそんな言語なのです。

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