当記事では無線通信に関する内容として、無線通信の特徴、無線LANトポロジ、SSIDに関してご紹介します。
無線通信の特徴
無線通信は、伝送路としてケーブルを使用せず、電磁波を利用する通信です。
電磁波は波長が短い順に、γ波、X線、紫外線、可視光線、赤外線、遠赤外線、ミリ波、マイクロ波、短波、中波、長波などがあり、それぞれ用途も異なります。
ネットワークの無線通信でよく利用されるものは、赤外線とマイクロ波です。
また、無線デバイス間の通信に使用される信号を、無線周波数(RF:Radio Frequency)といいます。
無線LANには以下のような特徴があります。
- ケーブルがいらないため配線スペースも不要
- 端末の設置や移動が自由
- 移動体での使用が可能
- 短時間でのLAN構築が可能
- 屋外通信が可能
- セキュリティ設定をしてないと、通信電波を盗聴された場合に情報漏えい等の危険性が高くなる
無線LANトポロジ
- アドホックモード
無線LANアクセスポイント(AP)を介さずに、パソコンのLANアダプタ同士でデータ通信を行う方式をアドホックモードといいます。 無線LANアクセスポイントを必要としないので、ネットワークの構成は簡単に済みますが、拡張性に乏しく、2台のパソコン間で通信を行っている間は他のパソコンはそれらと通信ができないというデメリットもあります。
- インフラストラクチャモード
無線LANアクセスポイントを介して通信を行う方式をインフラストラクチャモードといい、一般的な無線LANの利用形態となっています。
無線LANのカバー範囲は比較的狭く、APより遠くなれば遠くなるほど通信状態が悪化し、不安定若しくは接続できなくなる可能性があります。 また、クライアントの数が増えるとアクセスポイントの規格値を台数分で割った速度以下になるため、伝送速度が極端に遅くなる可能性があります。
全フロア内をカバーするには、複数のAPを適切に配置する必要があります。
しかし、APを複数配置するには、お互いの電波チャネルが競合しないようにするなど、管理が大変になります。
複数のAPを管理するには、チャネル設計や無線LANコントローラ(WLC)や無線LANスイッチの導入を考える必要があります。 WLCを導入することで、複数のAPをまとめて認証や負荷分散等を一元管理できます。
SSID
無線によって接続しているプロセスを、アソシエーションと言います。
また、各無線デバイスがアソシエーションを識別する為の情報をSSIDと言い、最大32文字の文字列で構成されています。 SSIDは一つのアクセスポイントに対して指定するものですが、無線LANのカバー範囲が大きい場合は、複数のアクセスポイントで構成されます。
クライアントがアクセスポイントへ無線接続する場合、双方で同じSSIDを使用する必要があります。
そのため、異なるSSIDを設定した相手とは通信することができません。
通常、アクセスポイントはこのSSIDを無差別に放っている為、誰でもアクセスポイントを認識する事ができるようになっています。
その為、セキュリティ上の問題からSSIDの放出(ブロードキャスト)を停止させている事もあります。
いかがでしたでしょうか。
ぜひお勉強の際にお役立て下さい。