昨年の10月末から、新規MacとiOSデバイス購入者への「iWork」の無料提供が開始されました。無料提供後に出荷されたMacには、最初からバンドルされています。またiOS 7用のiWorkは、2013年9月1日以降にアクティベートされたiOS 7搭載端末ならApp Storeから無料でダウンロード可能です。より身近になったApple製ビジネスアプリケーションをこの機会に使ってみてはいかがでしょうか?
iWorkを構成する3つのアプリ
iWorkには「Pages」「Keynote」「Numbers」の3つのアプリケーションが含まれています。
1 ビジネス文書もおまかせの文書作成アプリ「Pages」
「Pages」は高度なレイアウト機能を持つ文書作成アプリケーションで、シンプルなビジネス文書はもちろん、テキストボックスや画像を組み合わせ、凝ったレイアウトの文書も簡単に作成できます。
Appleらしい洗練されたデザインのテンプレートが用意されているのも魅力です。なお、多くのワープロソフトと異なり、縦書きには対応していませんのでその点は注意が必要です。
Pages
2 カリスマも愛用のプレゼンツール「Keynote」
あのスティーブ・ジョブズも愛用していたという「Keynote」は、プレゼンテーションを作るためのアプリケーションです。センスのよいデザインはもちろん、スライドに動きを付けるためのアニメーションの多彩さは一見の価値があります。ムービーや画像の挿入機能、スライドショーの自動再生に対応する機能など、高度なスライドショーの作成が可能なアプリケーションとなっています。
Keynote
3 単なる表計算ソフトではないのが「Numbers」
最後の一つ「Numbers」は、Officeなどのビジネスソフトを使い慣れている人にもぜひ試してみてほしい、とても特徴のあるソフトです。
充実した計算機能を持つため、表計算ソフトとしてくくられることもありますが、一般的な表計算ソフトとは違い、シートはマス目状ではありません。ベースとなるスプレッドシートは白紙で、その上に表や画像、テキストボックスなどを挿入・配置することで、表計算ソフトの常識を超えたレイアウトの自在さを実現している点が最大の特徴です。従来の表計算ソフトではできなかった、列幅の異なる2つの表を上下に並べるといったことも難なくできます。
もちろんレイアウト面だけでなく、数多くの関数に対応するなど表計算ソフトとしても十分な機能を有しています。またセルを選択するだけで計算結果が表示されるクイック計算機能、データのソートやフィルタなど、情報の分析に役立つ機能も備わっています。
Numbers
画面構成と基本操作
iWorkのアプリケーションは共通したインターフェイスとなっていて、メニュー、ツールバー、インスペクタを使って機能を実行します。聞きなれない「インスペクタ」とは、画面の右側に表示されるサイドウィンドウのようなもので、選択している対象に応じて内容が変化します。選択中の対象に対して実行可能な機能だけが表示されるため、機能の所在が把握しやすく、より素早い操作が可能となっています。視認性の高いボタンで、関連する機能がまとまって表示されるので、パソコンの操作に不慣れな人でも使いやすくなっています。
一方旧来より馴染んできたメニューバー、ツールバーも健在で、インスペクタに表示されるほとんどの機能はメニューからも実行できます。ビジネス系のアプリケーションを使い慣れている人は、メニューの方が使いやすい場合も多いでしょう。好みに応じて使い分けるとより効率的です。
百聞は一見に如かず!まずは触ってみよう
購入時にOfficeがバンドルされていることの多いWindowsパソコンと異なり、ビジネス系のアプリケーションは別途購入が必須だったMacにとって、無料でのiWork提供はまさに朗報です。Appleのアプリケーションらしく、直観的にわかりやすいインターフェイスはとても馴染みやすいので、ぜひ一度起動してみてはいかがでしょう?使い勝手の良さをきっと実感できるはずです。