Excelのグラフ機能で作成できるグラフといえば?……折れ線グラフ、棒グラフ……だけだと思っていませんか?実はいろんな種類のグラフがExcelでは作成できます。そこで、Excelのグラフ機能で簡単に作成できるグラフ、“バブルチャート”と“レーダーチャート”をご紹介します。
バブルチャート
バブルチャートは散布図の1種で、異なる3つのデータを1つのグラフ上で表すことができます。散布図とは、異なる2つのデータの値をそれぞれ横軸と縦軸にとり、その相関関係を表すグラフです。バブルチャートは、3つ目のデータの値を円の大きさ“バブル”で表します。
<事例>
バブルチャートの事例をご紹介します。下の表は、文部省の研究機関の調査結果をもとに、Excel2013でつくったものです。
こちらの表をバブルチャートで表すと、次のようになります。
このバブルチャートでは、表の「英語」の値を横軸に、「数学」の値を縦軸にそれぞれとり、3つ目のデータ「国語」の値をバブルの大きさで表しています。このバブルチャートから、「朝食を食べた方がテストの成績がいい」という相関関係が分かります。
<作成手順>
①:下の図のように、表の数値データ部分のセル範囲を選択し、挿入タブの「散布図(X,Y)またはバブルチャートの挿入」をクリック。(Excel2010の場合は、挿入タブの「その他のグラフ」をクリック。以降、Excel2013と同じ作成手順です。)
②:下の図のように、「バブル」の「3-D効果付きバブル」を選んでクリック。
④:③のバブルチャートにグラフタイトル、各軸・バブルに対応する教科名、各バブルが表すアンケートの回答項目・国語の値を入れる。
レーダーチャート
レーダーチャートは、複数の項目について、その値を各々、同じ1つの原点を共有する個別の軸にとり、かつ、各軸を放射線状に配置して、さらに各軸上の値を線で結んだグラフです。各軸上の値を線で結んでできた形で、データ全体としての傾向や特徴が分かります。
<事例>
レーダーチャートの事例をご紹介します。下の表は、総務省の情報通信白書(平成25年版)の調査データの1つをダウンロードし、さらにExcel2013で加工したものです。
こちらの表をレーダーチャートで表すと、次のようになります。
このレーダーチャートでは、日本・アメリカ・フランス、3ヶ国毎に、5種類のパーソナルデータ(思想信条、宗教、性癖、労組加入事実、病歴・病状)について、「どのような場合でも提供・公開したくない」としてそれぞれが選ばれた割合(%)の値を各軸にとり、その値を線で結んでいます。3ヶ国それぞれの各軸の値を線で結んでできた形が似ているので、3ヶ国とも「どのようなデータを提供したくないか」について同じような傾向があることが分かります。
<作成手順>
①:下の図のように、表の項目部分と数値データ部分を合わせたセル範囲を選択し、挿入タブの「株価チャート、等高線グラフ、またはレーダーチャートの挿入」をクリック。(Excel2010の場合は、挿入タブの「その他のグラフ」をクリック。以降、Excel2013と同じ作成手順です。)
②:下の図のように、「レーダー」の「マーカー付きレーダー」を選んでクリック。
④:③のレーダーチャートにグラフタイトルを入れ、軸・目盛・凡例の表示やフォントを調整する。
いろんなExcelのグラフを仕事にも活かそう!
データを分析してグラフ化すれば、その特徴や傾向を明らかにできますし、プレゼンなどでグラフを使えば、視覚に訴えて、説得力を高めることができます。
さまざまな種類のグラフを使いこなせるようになれば、お仕事にも活かせる機会が多くなるでしょう。ぜひいろんな種類のグラフを積極的に活用されることをおススメします。